【初掲載】Column 001 〜マイナースポーツの軌跡〜

スラックライン業界変革に向けた次なる一手


早坂航太選手
(スラックライン国際大会Natural Games 2017 2位(Best trick 1位)

 

スラックラインとの出会い

大学入学まで体操競技をしていたが、たまたま大学でスラックラインのサークルを見つけ興味を持ったのが始まり。
サークルには先輩が2人しかいなかったが、それが逆に彼の競技魂に火をつけたのかもしれない。

実際に彼が入部して間も無く、同サークルは部活へ昇格している。

「この世界なら戦える」

体操競技で培った技術を他競技で活かす彼の戦いが始まった。

 

スラックラインの難しさとは

体操で培ったバランス感覚

空中に出るまでのバランスの取り方は難しいと感じることはある。この辺りは体操競技で鍛えたバランス感覚が非常に活かされている部分だろう。また、これまで大きな怪我もなく競技を続けられたのは他でもなく日々のトレーニングがあったからだ。

 

日々熱心にトレーニングをしてきたおかげで、始めてからわずか2年で世界3位、5年で(国際大会Natural Games 2017 2位(Best trick 1位))という世界的快挙を成し遂げた。

 

 

 


早坂選手の重要なトレーニング方法については、メソッド化を予定

コレは見逃せない!要チェック


 

現状の課題

 

<社会的事情>
海外では若手も活躍していける環境があるが、日本の選手はちょうど社会に出るタイミングで競技を辞める人が多い。スラックラインでは安定した収入を得ることができないとみんなが考えているから。

競技自体まだまだ認知が不足しているため、体験会などのローカルイベントなどをさせてもらってギャラをもらっているが、実際にコレだけでは生きていけるレベルでは無い。
ギャラなどに関しては、対企業に対してもしっかり提案できるような要素が求められる。

<活躍する領域>
海外の方の活躍領域はドバイのサーカスであったり、マドンナのバックダンサーをやったりなどスポーツに限らず実は幅広い。
日本ではまだその領域を開拓できていないのが現状で、その領域を知らない選手が多いことも課題の一つである。

 

 

今後の展望

 

実力のある人たちが将来的にスラックラインを仕事にできる環境を作っていきたいと思っている。現状は競技思考向けのワークショップなどを通して、競技者が将来の希望を見出せるような計いをしている。

自身がスラックラインにおいて新しい技を見出したときに、それを次々に真似する年下の高校生達を見て改めて実感した。まさにここに、日本のスラックライン業界に一石を投じた男の決意が見て取れる。

また、スラックラインに限らずストリート系のスポーツにおけるサポートもできればと考えている。パルクールやダンスなど体をそのまま活用するスポーツの選手と普段から親交もあり、今後は音楽なども合わせてコラボができたらいいと語っていた。

ちなみにそのサポートができるようにSNSをメインに早坂選手も発信力をつけている。Instagramで技の公開や、練習風景などもアップし着々とファンを増やしている(現状フォロワー数は700人ほど)

 

 

早坂航太

公式Instagram
※zaryadke(ザリヤート)とは、ロシアの体操であり充電の意

世界で活躍


 

早坂選手は今後展開する自身のHPにおいて、30〜40代向けのサービスを考えており、パフォーマーと触れ合う機会をワークショップで設けられるようにしていければとのこと。その世代は外でアクティブに動くことが少なくなってきている世代でもあるが、実際に若手で活躍していけそうなパフォーマーさんを見て一緒に応援する側になってもらうという仕組みだ。

世代間の交流は若手にとっても励みになると思うので、今後に期待したい。

また、体験会などに参加された女性同士がカフェなどで自由に交流できるようにしていきたいと話していた。横のつながりも増やす仕組みを考えているようだ。

 

スラックライン仲間との絆

業界変革に向けた次なる一手は・・・

早坂選手の今後の動向から目が離せない